モロッコ 7 カスバ街道
ハッサンの村での結婚式も終わった。
あとはカサブランカに向けて帰るばかり。
帰り道は俗にカスバ街道と呼ばれている道を通って行くことにした。
・・・本当はこのカスバ街道の南側の砂漠にも行って見たかったのだけど、今回はどうしてもその時間が捻出できず断念せざるを得なかった。
ちょいと残念。
でももうこれまでにも毎日相当な移動距離をこなしてきてるし、毎日の暑さ寒さや寝不足でかなり疲れていたので、時間があったとしても楽しめたかどうか・・・。
行けなくてむしろ正解だったかも。
さて、お世話になったハッサンのおうちの方々に別れを告げ、旅の最終章へ出発。
出掛けにハッサンが凍らせた水のペットボトルをくれた。
モロッコでは外出のさいの水は本当に本当に、一番大事な必需品なのだ。
これがないと死んじゃう!
そのくらい暑いし、乾いているのです。
ありがたい餞別でした。
走りはじめて数キロ、親指を立てた人が道端に立っている。
こちらでは高速道路でもヒッチハイクしようとする人がいるくらい、ヒッチ人口が多いのだ。
こんなド田舎じゃ、走ってくる車も滅多にいないので、見過ごすのも気の毒だ。
乗せてあげることにした。
車を止めると顔色も真っ黒な小柄なオジサンだ。
するとオジサン、後ろの席においてあった氷水を、飲んでいいか、という。
どうぞ、というとうまそうにごっくんごっくんごっくんごっくん・・・・。
結局、オジサン、150キロくらいの距離を乗っていて、しかもその間にひとりでほとんどそのお水を飲んじゃいました。ぐっすん。
せっかくハッサンが気を遣って氷水をくれたんだがなあ~。
バイバイ、おっちゃん!
結局、このたびの間にヒッチ希望の人を3~4組、乗せてあげました。
途中でおやつとして果物を買いました。
モロッコは乾燥しているからか、果物の味が濃厚でめちゃくちゃ甘くておいしいのです。
桃とブドウと黄色いプラムを購入~。
オレンジもめっちゃおいしくて、オレンジジュースは絶品です。
ハッサンに言わせると「世界一おいしい。おいしくなかったらお金返します、っていうくらい。」
この日の宿はゆっくり落ち着けるよう、町のメインストリートからははずれたところにあるちょっとだけ贅沢なところに決めました。
今までハードすぎたからこのあたりできちんと休みたくて。ははは。
オーベルジュ!いい響きだ。
屋上にじゅうたんを敷いてくれて、そこで夕食をとらせてもらいました。
涼しいし、満天の星空だし、貸し切りだし、料理はどれもめっちゃおいしかったし、最高~!
パティオ。 ここで朝食をとりました。
泊まった部屋。 かわいい内装でした。
ロビー。 裏手に出るドアが素敵です。鋲がいい感じ。
次の日は近所の景勝地、トドラ峡谷へ。
迫る岩山の間に豊かに水が流れています。
こういうのって乾いた大地が多いモロッコの人達にとってはものすごく珍しい景色らしいです。
家族連れもいっぱい来てました。
(でも日本人にとってはそうでもないかも・・・。)
こういう景色も多かった。
山の上がまったいら。
グランドキャニオンって行ったことないけど、こんな感じなのかなあという景色が続きます。
そして写真だといまひとつ本当の色が出ていませんが、地面は真っ赤です。
ほんとにものすごく赤いんですよ。赤土にさらに赤を入れたような。
これでタジン鍋をつくるんですね。だからタジンはみんなあんな赤茶色なんだー。
釉薬が赤いわけじゃなかったのです。ふむふむ。
そして乾いた大地の中に突然緑濃い地帯が現れます。
これがオアシス。フランス語だとロワジーズだって。
モロッコでは”ロワジーズ”といわないとわかってもらえないらしいです。
こんなに乾いた大地ですが、モロッコを斜めに横切る高くて長いアトラス山脈からの雪解け水のおかげで、川沿い一帯は見事な緑が広がっています。
こんなに一杯、どこから来るんだろうと感心するくらい果物も野菜も豊富でおいしいのです。
朝食。 層になっている薄っぺらなクレープ状のものがムラウイ、パンケーキみたいなのがハルシャ。 とってもおいしかった! ここのホテルのが一番おいしかったなあ。
ロバが積んでいるのはどうやら自分の食料らしい。「家畜のえさ」って言ってたので。
写真撮ってもいい?ってきくと、いいよ、って言ってくれたので喜んで撮ったのに、あとで「1ディラハム」って請求された。ちょっとびっくり。
明日はマラケシュ。ついに旅も終わりです。
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