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工房nonaの日記

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生地一反


日暮里でメーター100円の生地を一反まるまる買ってみました。
初めての経験です。

量産する方や要尺のたくさんいるアウターを作っている方ならそんな経験もあるでしょうけど、小物、それもたいてい一点ものしか作らない私には一反まるごとというのは珍しいのです。

生地があと何メーター残っているのかは全部ほどいて測るんだろうか、
測った後巻き直すのはどうするんだろうか、
迷惑じゃないだろうか、
なんて思ってたけど心配御無用でございました。

機械にかけて自動でくるくるくるーっと別の紙芯に巻きとってゆきながらメーター数も同時に測るんですね。
なるほど~!
素人さんみたいに驚いちゃいましたがな。

いや、ほら、アパレルでちょこっと生地を扱った経験があるとはいっても、工場では生地を巻き取るどころか、もっぱらどんどん引き出して行くだけですから。
引き出すも引き出すも、一反50メートルくらいある生地を超ロングの裁断台の上にどんどん引き出して行って、最終的には計3反分だの4反分だのを重ねてゆくんです。
厚みが20センチくらいになるでしょうか。
それを裁断担当の人が大きな可動式の糸のこみたいなのを使って裁断していくんです。
間違ったら大変ですよね。緊張する仕事だったでしょうねえ。

一枚きりで縫うオートクチュール式とは違って数十枚重なっているものですから、合い印をするのも切りじつけなどできません。
糸のこをチョンと布の端っこに当て、ほんの3ミリくらいの切り込みを入れます。
これが合い印。
ポケット付け位置などは、これまたお化けみたいな機械式の目打ちでシュイーンと小さな穴をあけ、印をつけていきます。

しかし考えてみればこれらはもう20年も前の話で、しかもうちは小ロットでやっていたのでそういうやり方でしたが、今じゃずいぶん変わっているんでしょうね。
量産ものの工場ではもう全部が機械まかせなのかも。
生地を切るのも印つけも自動なんだろうなあ。
いや、当時だって大手の量産工場ではオールオートマティックだったのかもなあ。

奥深いところを何も知らないうちにやめてしまったから・・・。



この間、帰省した時に友達と食べたカレー。

生地一反_c0115596_19531644.jpg


ここのお店は問屋街にあります。

空きビルに目をつけた若い人たちがどんどん集まってきておしゃれなショップや喫茶を始め、ガラガラでさみしい町だった問屋町が今やすっかりおしゃれな町へと変身してしまいました。

変わったもんだなあと思いながらぶらぶらしていたら、かつて勤めていた会社のビルが目の前に・・・。
わーお。
でも私が居たのは別の場所だったので、このビルには社内セールの時に一度来たっきりかも。

懐かしい会社のマーク。
あの頃一緒に仕事をしていた人たちは今どうしているのでしょう。
みんな、元気かな。
by kobo-nona | 2010-09-26 20:05 | その他
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